「農業を始めよう」と決めたのは2019年9月末。そこから多くの方々にお世話になりながら、2021年11月に宮崎県串間市で新規就農することとなりました!
私にとって串間市は縁もゆかりもない地域だったので、今回のケースは移住者が串間市で新規就農となります。
地方に移住を考えている、農業を始めたいと思っている、そんな方々の参考になればうれしいです‼
日常ブログということで個人の感想が多く含まれていて、内容もダラダラとした感じですが... ご容赦ください
地域おこし協力隊とは
地域おこし協力隊といっても様々な職務がある中で、串間市はいくつかの職種で地域おこし協力隊を募集していました。
その中でも、私は新規就農に必要な知識・経験が得られる研修と新規就農に係る準備を職務としているものに応募しました。
地域おこし協力隊の制度概要
都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動し、生活の拠点を移した者を、地方公共団体が「地域おこし
https://www.soumu.go.jp/main_content/000745995.pdf
協力隊員」として委嘱。隊員が、一定期間、地域に居住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこしの支援や、
農林水産業への従事、住民の生活支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組。
研修内容としては農家さんへの現地研修や農業に関する基礎的なセミナー研修等があり、他にも自主的にビニールハウスのビニール被覆・撤去作業を行うヘルパー組合への加入やキュウリ栽培に関するオンラインセミナーの参加などを行いました。
基本的には自分でスケジュールを決めていくスタイルだったので、自由奔放な私にとっては非常にありがたかったです!
平日・休日問わずに日の出から夜まで農家さんにつきっきりで農業のことを学ばせていただいたことを思うと、本当に自由に働かせていただいてたなーと。
最初は自治体職員さんもそんなに働かなくてもと驚いていたけど、半年も経てば私が昼夜問わず働くのは当たり前になってました。
ブラック企業ならぬブラック職員でしたねぇ。
現在は串間市で地域おこし協力隊の募集はありませんが、参考までに就農案内のパンフレットがあるのでご覧ください。
宮崎県串間市就農パンフレット
https://www.city.kushima.lg.jp/main/city/upload/New%20farmers_press%20release_w_20210625.pdf
応募~採用
採用まではのプロセスは書類審査と面接でした。この辺りは特筆するようなことはないのかなと...
履歴書と職務経歴書を郵送し、後日自治体から面接日程の連絡が来ました。
面接では下記のようなことを聞かれました。
- 自己PRを3分以内
- 串間市の印象は?
- 農業の一番の問題は?
- 地域のコミュニケーションはとっていけるか?
- 農業を始めるうえで一番大切なものは何か?
- 農業は大変だけど大丈夫か?
面接後1週間くらいで合格通知を頂き、晴れて地域おこし協力隊になることができました。
住居探し
移住を検討する方々はこの住居探しが大変という話をよく聞きます。
不動産屋さんに情報が少なかったり、地域の人しか知らない空き家があったりするものなんですよね。
なぜ他人事のような感じかというと私は実はあんまり住居探しをしていません。なぜなら面接に合わせて串間市に来て、そのまま串間市で生活を始めたからです。
「面接に落ちても串間市で農業ができなくなるわけではないので、このまま串間市にいます。家は見つけてないのでこれから探します。」
こんなことを面接で言い放ったアホなので、自治体職員さん方がいろいろ力を貸してくださいました。
そして当時地域おこし協力隊だった方に住居を紹介していただき、いらなくなった家電も回していただけたりとお世話になりっぱなしでした。
そんな周りに助けられまくっている私がおすすめする住居探しの方法は
現地の人を頼る!
これにつきます。現地の人の情報量半端ないです。
でも現地の人と関わるって実際は難しいですよね。知り合いもいなければ、問い合わせ先もわからないなんてことも多々あります。
今の時代ですと自治体のHPやSNS等でやりとりができることが多いので検索してみてください。
後は、地域おこし協力隊や地域団体が力になってくれると思いますのでこちらも一緒に探してみてください。
そして、現地に訪問した時に大事なのはなんといっても飲みですね!
居酒屋やスナック等、できれば店主さんやお客さんと話せるようなお店が最高です。
「移住したいので、空き家とか知りませんか?」とお酒を飲みながらお店で聞くだけで、だいぶ情報が集まると思います。
実際、私は串間市に来て半年間ぐらいは空いている日に飲み歩き、いろいろな方々から農業や空きハウスに関する情報と地域事情を聴いていました。
飲みニケーションが好きな人は試してみてください。
採用~就農
地域おこし協力隊に採用後は、農家さんの下で研修でした。
半年間ぐらいは施設園芸や露地を問わず、およそ1ヶ月間毎に様々な農家さんを訪問して農業に関する知識・経験や考え方を学びました。
その後、私はハウスでキュウリをすると決めたので、キュウリ農家さんだけに絞って研修に伺いました。
基本的な勤務時間は8時30分~16時30分で、土日祝日はお休みです。
(私は6時~21時くらい、休日なしで研修していました)
研修期間中にハウスが決まり、地域おこし協力隊終盤は研修と就農準備を並行して進めていた感じです。
就農準備は別記事で書いていこうと思ってます。
職務の感想
地域おこし協力隊として働いていて抱いた感想は「自由に働かせてくれて本当にありがとうございます」しかないですね。
例えば、前述したように私は休日なしで働いていたので、厳密にはアウトなのかもしれません。
しかし、土日祝日や勤務時間外はプライベートの時間なので、農家さんの下にいても大丈夫と解釈していただきました。
ただこれは、私が串間市に来てからすぐに自分で農家さんと知り合って、農家さんの下で働き始めたので認めるしかなかったのかもしれませんが…
なので、職務について不満は一切ありませんでしたし、就農に関する事務処理等も手早くやっていただけました。
中には、地域おこし協力隊退任後に使用できる補助金制度や地域おこし協力隊として働ける期間等について変更をお願いすることもありました。
この辺りを不満として捉える人もいるかもですが、私は制度をアップデートしている感覚なので使いやすくなればいいなーぐらいにしか思ってません。
もちろん、変更をお願いする前に徹底的に調べて問題がないことを確認しました。
(例. 地域おこし協力隊として働ける期間に関しては宮崎県の10自治体と県外の3自治体に問い合わせ。その他、地域おこし協力隊から新規就農をした方々5人に問い合わせ。市役所の労働規則や農協の組合員制度の照らし合わせ等)
変更願も1年近く前から話をしていたので、時間的な余裕もありスムーズに対応していただけました。
こういった制度変更は後々大きな問題になる可能性が高いので、早いうちから手を打っておきましょう。
まとめ
移住と就農を考えている人にとっては新規就農を職務とする地域おこし協力隊はとてもおすすめです。
実際に地域おこし協力隊になる際の注意点は
・現地の人と関わりを持つ
・現地の人に住居情報を聞く
地域おこし協力隊になってからは
・プライベートで目的達成のための行動をする
・制度変更のお願いは早めにする
もちろん、自治体職員さんや地域の方々と良好な関係を築く等は当たり前なので、協力し合っていきましょう。
地域おこし協力隊のブログ等を見ていると不満が多いものもあるので、地域差があるのかもしれません。
ただ自分が本気で行動すれば助けてくれる人が出てきてくれると思うので、とりあえず行動していきましょう。
私の場合は、周りの方々が優しすぎておんぶにだっこ状態ですが...